産業廃棄物の収集運搬業務に伴う帳簿の備え付け義務と記載事項

産業廃棄物の収集運搬業務に伴う帳簿の備え付け義務と記載事項について (青森)産業廃棄物収集運搬業者は、収集運搬業務を行うにあたり、帳簿備え付ける必要があります。

そして収集運搬業務を受託した場合は、帳簿へ廃棄物処理法施行規則で定められた事項記載しなければなりません。

これは収集運搬業者に、収集運搬の実績を正しく把握しておくことを目的として義務付けられたものです。

帳簿を備えていない、定められた記載事項を記載していない、虚偽の記載をしている場合は、30万円以下の罰金に処することが、廃棄物処理法第30条で定められています。

廃棄物処理法違反による罰金刑は、処理業許可の欠格要件に該当し、許可の取消しとなります。

また廃棄物処理法では、罰金刑でも欠格要件に該当し、許可の取消しとなる違反行為が定められています。

参照:罰金刑でも処理業許可の欠格要件となる違反行為

新規で産業廃棄物の収集運搬業許可を取得した後も、将来にわたり長期的に収集運搬業務を行っていくためには、罰則に対する理解を深めることが必要です。

帳簿は収集運搬業務を遂行する上で、頻繁に使用していくものです。

日頃から法令に則った取扱いを励行しましょう。

今回は収集運搬業務に伴う帳簿の記載についてお伝えいたします。

 

収集運搬業務に伴う帳簿の記載事項

廃棄物処理法施行規則第10条の8、第10条の21の規定により、帳簿には下記の項目を記載していきます。

・収集又は運搬年月日

・交付された管理票ごとの管理票交付者の氏名又は名称、交付年月日及び交付番号

・受入先ごとの受入量

・運搬方法及び運搬先ごとの運搬量

・積替え又は保管を行う場合には、積替え又は保管の場所ごとの搬出量

 

管理票と管理票交付者とは

管理票とは産業廃棄物管理票(マニフェスト)を指し、管理票交付者とは、マニフェストを交付した排出事業者のことを指します。

 

※帳簿は上記の定められた事項を記載していれば、様式は問われません。

※帳簿は産業廃棄物の種類ごとに記載しなければなりません。

※石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等の場合は、その旨を帳簿に記載します。

記載例が群馬県産業廃棄物情報の下の欄にありますので、ご参照ください。

 

帳簿には記載期限があります。

収集運搬業務を受託した場合、排出事業者の管理票交付年月日より10日以内に、管理票交付者の氏名又は名称、交付年月日、交付番号を記載しなければなりません。

また毎月末までに、収集又は運搬年月日、受入先ごとの産業廃棄物の受入量、運搬方法、運搬先ごとの運搬量を記載します。

積替え又は保管を行う場合には、毎月末までに、積替え又は保管の場所ごとの搬出量を記載します。

 

記載事項 記載期限
収集又は運搬年月日 毎月末まで
交付された管理票ごとの管理票交付者の氏名又は名称、交付年月日及び交付番号 管理票の交付年月日より10日以内
受入先ごとの受入量 毎月末まで
運搬方法及び運搬先ごとの運搬量 毎月末まで
積替え又は保管を行う場合には、積替え又は保管の場所ごとの搬出量 毎月末まで

 

「毎月末まで」の意味

「毎月末まで」とは、毎月末までに、前月に扱った内容を記載することを意味します。

4月中に処理をしたものについては、5月末日までに記載することを意味します。

 

帳簿の備え付けと保存期間について

・帳簿は事業場ごとに備える必要があります。

・帳簿は1年ごとに閉鎖し、次の年度の始まりとともに新しい帳簿を作成します。閉鎖後は事業場ごとに5年間保存しなければなりません。

 

 

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