建設業の請負契約|下請工事完成に伴う検査や下請代金支払いの期日

専門工事をメインに行われている下請業者の方は、下請工事代金の回収について日頃から気にかけていることと思われます。

下請業者が請け負った工事を完成すると、元請業者による検査、工事目的物の引渡しの受領が行われ、下請工事代金の請求、支払いへ進んでいきます。

建設業法では、元請業者による下請工事の完成を確認するための検査や下請代金の支払いについて期日を設け、下請業者の保護を図っています。

今回は元請業者による検査の期日や下請代金支払いの期日に関する基本事項をご紹介していきます。

 

元請業者による検査の期日

下請業者が請け負った建設工事を完成した場合、元請業者による下請工事の完成を確認するための検査は、下請業者から工事完成の通知を受けた日から20日以内で、できる限り短い期間内に行わなければなりません。

これは元請業者が下請業者から工事完成の通知を受けたとしても、検査を行わず完成した工事目的物の引渡しを受けないことが考えられるためです。

元請業者による検査、引渡しの受領が行われず、下請業者が下請工事代金の支払いを受けることができないことにより、様々な費用の支払いや資金繰りに悪影響を及ぼすなどの不当な圧迫の防止を図っています。

また下請業者は完成した工事目的物の保管責任をいつまでも負うこととなり、不測の損害が発生する可能性が考えられます。

そのため元請業者に対し、竣工検査の早期実施と工事目的物のすみやかな受領を義務付けることで、下請業者の保護を図っているのです。

下請業者からの工事完成の通知や引渡しの申出は口頭でも構いませんが、後日元請業者・下請業者間でトラブルが発生することを防ぐため、書面で行うことが望ましいです。

 

下請代金の支払い期日

注文者から請負代金の出来高払または竣工払を受けたときは、元請業者はその支払いの対象となった建設工事を施工した下請業者に対して、相当する下請代金を1か月以内に支払わなければなりません。

これは注文者から支払われた工事代金を下請業者への支払いにあてることなく、他の支払いにあてるなど下請業者の経営に悪影響を及ぼすような不公正な取引を防止するために定められたものです。

一次下請業者が元請業者より出来高払または竣工払を受けた際に、一次下請業者が二次下請業者へ支払う下請工事代金も対象となります。それ以降の下請関係においても同様です。

参考:特定建設業者が元請となる際の下請代金支払いに関するルール

 

補足

元請業者が請負代金の支払いを受けた場合でも、その支払いの対象となった建設工事とは直接関係がない下請業者に対しては、下請代金の支払いの対象となりません。