産業廃棄物の収集運搬車両の種類 | 性状や排出方法に応じた車両を使用します。
産業廃棄物を収集運搬する際に求められることは、産業廃棄物が外部に飛散・流出したり、悪臭を放ったりしないように目的地まで運ぶことです。
そのため産業廃棄物をしっかりと運ぶ設備が必要となります。
産業廃棄物の具体的な性状によって、対応する運搬車両の種類は異なってきます。
その性状に対応する車両がなければ、収集運搬を行う際に飛散・流出の原因となるため、産業廃棄物収集運搬業の許可申請を見合わせなければなりません。
泥状の産業廃棄物
汚泥などの泥状の産業廃棄物は、通常のダンプ車の荷台にそのまま積載すると、飛散・流出、悪臭を放つことは想像できるはずです。
そのためダンプでも水密仕様のダンプ車やバキューム車(ダンパー車)などの専用車両を用意し、悪臭を防止して飛散・流出しないよう運搬をしなければなりません。
液状の産業廃棄物
廃酸、廃アルカリ、廃油などの液状の産業廃棄物を運搬する場合、タンクローリーなどの液体専用の運搬車両により運搬を行います。
またドラム缶やプラスチックドラム、腐食しないプラスチック容器に収納したうえで車両に積載し、運搬することも可能です。
固形状の産業廃棄物
運搬車両としてもっともよく使われているものは、ダンプ車や平ボディ車です。
木くずや紙くず、廃プラスチック類などの固形状の産業廃棄物を運搬する際に利用されます。
この場合車両に積載したうえで飛散しないようシート掛けを行い、運搬することが必要です。
また排出事業者のところにコンテナを置き、そのコンテナを脱着装置のあるコンテナ車(コンテナ脱着式ダンプ車)で回収を行うこともあります。
これは建設現場などで多く利用されており、腐敗しない産業廃棄物を排出現場から運び出すのに適しています。
感染性廃棄物
感染性廃棄物を運搬する際は、専用の保管容器(感染性廃棄物容器)を運搬車両に積込み、外部に飛散・流出しないよう運搬します。
ダンプ車や平ボディ車よりも小型の収集運搬車両(屋根の付いたボックスタイプ)が使用されることが多く、保冷車を使用することもあります。
収集運搬車両の種類について まとめ
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
許可を取得し収集運搬業務を行うにあたり、産業廃棄物の飛散・流出・悪臭を防止し、人の健康や生活環境に支障を生じないようにすることが求められます。
そのため産業廃棄物の性状や排出方法の違いに応じた運搬車両を用いて、収集運搬を行わなければなりません。
産業廃棄物は排出場所から収集運搬を経て、中間処理場や最終処分場へ移動します。
産業廃棄物を排出事業者の排出場所から動かすことができなければ、適正に産業廃棄物の処理を進めることはできません。
そのため収集運搬業者は産業廃棄物を適正に処理するために重要な役割を担っているといえます。
あわせてご参照ください。
参照:許可取得後の産業廃棄物収集運搬車両へのステッカーやマグネットシートの表示義務
参照:容器やシートなど産業廃棄物収集運搬業許可申請に必要となる設備に関する記事
参照:これは自社運搬?建設工事の下請・孫請業者が行う産業廃棄物の収集運搬
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