建設業の請負契約|赤伝処理を行うこと自体は問題となりませんが・・・

建設工事を行う際、元請業者と下請業者の間で様々な諸費用が発生してきます。

赤伝処理とは元請業者が下請代金の支払い時に、次のような諸費用を請負金額から差し引く(相殺する)行為のことをいいます。

①一方的に提供・貸与した安全衛生保護具等(保護マスク、保護メガネ、安全帯、安全靴など)の費用

②下請代金の支払い時、下請業者の銀行預金口座へ振り込む際の振り込み手数料

③下請工事の施工に伴って発生する木くずやがれき類、廃プラスチック類などの産業廃棄物の処理費用

④上記以外の諸費用(駐車場代、宿舎の使用代、弁当ごみ等のごみ処理費用、安全協力会費等)

 

赤伝処理を行うこと自体は問題となりませんが、赤伝処理を行うにあたり元請業者と下請業者の間で協議・合意が必要です。

赤伝処理を行うこと自体は問題となりません。

赤伝処理を行うにあたり、その内容や差し引く根拠等について明らかにし、元請業者と下請業者の間で協議・合意を行う必要があります。

元請業者と下請業者の間で協議・合意が行われておらず、元請業者が自己の取引上の地位を不当に利用して、下請代金から一方的・強制的に諸費用を差し引くことや下請業者と合意はしているものの根拠が不透明な諸費用を差し引くこと、実際にかかった費用より過大な費用を差し引くことは、建設業法に定める「不当に低い請負代金の禁止」に違反する可能性があります。

 

赤伝処理を行うにあたり、その内容を見積条件や契約書に明示する必要があります。

建設工事において発生する冒頭でご紹介した①~④の諸費用について赤伝処理を行う場合は、元請業者と下請業者の間で、その内容や差引額の算定根拠等について、見積条件や契約書に明示して合意を得ておく必要があります。

合意事項を書面化して相互に取り交わすことで、後々トラブルになったり揉めたりすることを防ぐことができます。

元請業者の担当者の指示により先に現場が始まってしまうことも実際問題ありますので、なかなか難しい問題だなと個人的に感じています。

 

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最後に

下請代金から一方的・強制的に諸費用を差し引く行為については、元請業者が下請業者との協議・合意のもと行うよう注意が必要です。

下請業者の方は取引上弱い立場にあることは実際問題としてありますが、、不当なしわ寄せを受けたり、無理な要求に対していいなりにならないためにも、下請代金から一方的・強制的に諸費用を差し引く赤伝処理が建設業法に違反するという知識を持っておき、不当な要求から身を守ることも大切です。

 

 

あわせてご参照ください。

参考:建設業の専門工事会社さんへ。新しい取引先と仕事をする際は取引先の経営状況を把握しておこう。

参考:建設業法と請負契約|下請業者の責任でない理由によるやり直し工事の費用負担のこと

参考:建設業法と請負契約|下請業者への不当な使用資材等の購入強制の禁止に関する記事

参考:建設業の請負契約|下請業者への指値発注時の注意点